システム開発の目的
業務をシステム化する目的は各社各様です。会社の従業員も増え事業規模も拡大してくれば、そろそろ自社業務をシステム化したいと思う機会も出てくるのではないでしょうか。会社ではなくても、個人事業主の方の場合は何もかもを一人で賄うには限度があります。特に事務処理などは後回しになってしまいがちです。システム化するメリットはなんなのか?導入を考える前に、まず目的を明確にすることが必要です。
- 業務の効率化
⇒ 作業負荷(人件費)の軽減
経費の中でも人件費の占める割合は大きいものです。例えばシステムを入れることで、今まで1日がかりだった作業を6時間で出来るようになれば、残りの2時間を別の作業に充てることができます。時間を効率的に使うことで残業を減らすなど、働く環境の改善や社員のモチベーション維持にも役立ちます。
- データの一元管理
⇒ データ活用・情報共有
複数の人がそれぞれのパソコンでデータを管理していれば、同じようなデータがあちこちに存在することになります。誰がどんなデータを持っているのか、どのデータが最新のものなのか把握しきれません。システム化すれば、いくつかの業務にまたがるデータを一元管理することができます。データをひとつの場所にまとめ、必要なときに必要なデータを共有できます。
- ペーパーレス化
⇒ 経費削減・書類管理
書類によっては紙でないといけないものもありまが、ほとんどの書類が印刷しなくてもパソコン上で確認できれば十分なのではないでしょうか。ペーパーレス化は単に紙代や印刷代を節約するだけではありません。紛失を防いだり管理の手間を省きます。書類を探す手間や管理する手間、これらも人件費の一部ですし、余計なストレスを生み出す原因にもなります。
- 人為的ミスの減少
⇒ リカバリーにかかるコスト削減
コンピューターの特徴のひとつにミスをしないということがあります。例えば単純な足し算でも、それを1万回計算しつづければ、どんな人でもミスを起こしてしまうでしょう。しかしコンピュータなら、人間よりも早く、ミスを起こすことなく計算ができます。企業の業務においては、ひとつミスをおかしてしまえば、リカバリーに多くの人と時間を費やしてしまうことになります。単純作業をさせるにはコンピューターはもってこいの代物であり、人為的ミスをなくすという意味でも、システムを導入する意味はあるのです。
- 業務の属人性を排除
⇒ 業務の品質安定
属人化とは、特定の社員が業務を担当することにより、当人以外がその業務の内容や進め方がわからなくなってしまう状態を指します。担当者が仕事に従事できないときは、多くの場合、他の社員が対応します。しかし、慣れていない別の社員が取り組んでも、同じレベルの品質を担保できないリスクが発生します。
システム導入により、業務の流れを見える化でき、業務に関わる部署や人物、役割分担、やり取りする情報が明確になります。システム上でのやり取りにより、業務の進捗状況を社内で共有することができます。